一戸建ての場合、早期に住み替えたり建て替えたりする家を除き、外壁塗装が必要になってきます。外壁塗装の費用は家の大きさや施工内容によって変わるため、適正価格がいくらなのか気になる方も多いでしょう。外壁塗装における費用の内訳と、価格を左右する塗料についてご紹介します。

 

1 外壁塗装の費用内訳

外壁塗装の費用にはどのようなものが含まれるのでしょう。主な内訳は次の通りです。

1 塗料代 約20%

2 人件費 約30%

3 足場代 約20%

4 その他(運搬費や雑費)30%

 

施工の安全を担う「2足場代」は削ることが難しい費用ですし、実力のある職人に施工を行ってもらうためにも「2人件費」は必要です。また、「4その他」の費用も原則として会社経営における必要経費であるため、施主側の都合で費用を調整できるのは「2塗料代」ということになります。

なお、外壁塗装について大幅な値引きを行う業者もあるようですが、1~3の主な必要経費だけで費用の7割を締めます。「4その他」雑費は職人の交通費や材料の運搬費、廃棄費用、広告宣伝費など多くの費用が含まれるため、実質的な利益はそう多くありません。そのためあまり大きな値引きがある外壁塗装業者は、最初から値引きするために費用を大目に見積もっている可能性があります。

利益を削ってお客様を呼び込むキャンペーンもないとは言えませんが、経営の健全性を考えると、利益を削りすぎる会社は不安があります。

 

2 外壁塗装のグレードと価格

施工主の任意で価格を調整できる「塗料代」。しかし安い塗料では満足できない場合もありますので、詳しく見ていきます。外壁塗装の塗料には性能グレードがあります。基本的に、性能(グレード)が上がります。一般的な外壁塗装のグレードに4つとされおり、各グレードついて順に紹介します。

グレード1 アクリル系

耐用年数目安 5~7年

価格目安 1400円

※近年は専門業者ではあまり使用されない塗料です。

グレード2 ウレタン系樹脂

耐用年数目安 8~10年

価格目安 1800円

グレード3 シリコン系

耐用年数 10~15年

価格目安 2500円

グレード4 フッ素系樹脂

耐用年数 12~15年

価格目安 4000円

 

※価格は平米単価です

※このほかにも塗料の種類はあります

 

このように、耐用年数が長いと価格も上がるのが基本です。このほか、耐久性や弾力性などの性能も価格に影響します。性質についても「おおむね価格が上がると高性能」と考えていいでしょう。

外壁塗料の性能とは

外壁塗装の性能は耐水性や耐候性、耐熱性などがあります。性能が高いと雨風や紫外線などの劣化要因から外壁を守る力が強いです。しかし塗料の性能は様々です。そのため「湿気の多い地域なので特に耐水性は高いほうがいい」「日当たりが日所に良いので、紫外線に強い塗料を選びたい」などご自身のニーズを明確にしておくといいです。外壁塗装会社と相談し、ニーズを満たし、かつ価格帯に合った塗料を見つけたいです。

近年主流の塗料はグレード3の「シリコン塗料」です。ただしシリコン塗料の中でも性能に差があります。「人気のシリコン塗料だから安心」とは思わず、該当塗料の性能や耐用年数を確認するようにします。塗料メーカーは塗料に対し「期待耐用年数」を設定しています。想定する環境の中で期待される耐用年数であり、確実に持つ期間を約束するものではありませんが、塗料選びの目安としては有効です。

また、期待耐用年数はパンフレットやメーカーのHP等には記載がないケースが多いです。記載がない場合は塗料メーカーに直接問い合わせることで確認が可能です。

 

3 事前の見積もりは塗料性能に注目

外壁塗装をする際には、事前に「見積もり」で費用を確認するでしょう。複数の業者を比較する「相見積もり」は、より良い業者を探すのにも有効とされます。ただし、書式は業者ごとに異なるため、口頭で耐久年数や性能について説明を受け理解を深めたうえで比較します。また、価格を左右する「塗料」にばらつきがあると、正しく比較することが出来ませんので、塗料の耐用年数や性能も加味したうえで価格の妥当性を判断します。

家計のことを考えると、「高い安い」の対立軸で考えてしまいがちですが、得られる効果に対して支出するものですので、サービスへの対価として「納得できる価格か」どうかで判断していくと、満足のいく業者を選びやすいと考えます。

 

なお、下記のような見積書は内容が曖昧なので避けたいです。

 

・『一式』と大雑把な表記がされている

・塗料名の記載がない、使用缶数の記載がない

・塗りの回数が記載されていない

・塗布面積の記載がない

 

もしも、見積もり書の内容が理解しにくい場合は、外壁塗装のスケジュールについて説明を受けることをおすすめします。工程を理解すると、工程ごとにかかる費用項目がイメージできるからです。例えば下地と本塗りの工程を理解することで「だから見積書に『下塗り塗料』と『塗料』の記載があるのか」のように考えることができます。

 

まとめ 大切なのは外壁塗装の内容と費用が見合っていること

塗料の耐久年数や性能の良し悪しは外壁塗装の価格を左右します。家計の余力によっては塗料グレードで費用を調整することも可能です。ただし価格に注目しすぎてしまうと、塗装内容に不満を感じてしまうかもしれません。ご自身が希望する耐用年数や、外壁塗装に期待する性能の期待値を明確にし、期待値に沿う塗料を選ぶことを忘れないようにします。それによって、満足のいく外壁塗装が行いやすくなります。