「住宅ローンは怖い」と感じている人が多いです。
確かに住宅ローンは怖いものではありますが、必要以上におびえる必要はありません。正しい知識を持って住宅ローンを組むことで、リスクを軽減することができるからです。

住宅ローン契約者である世帯主に万が一のことがあり、返済計画に狂いが生じたときの大きな味方である「団体信用生命保険(以下:団信)」についてご紹介します。

住宅ローンのリスクとは


団信は住宅ローンのリスクを軽減してくれる効果がありますが、そもそも住宅ローンのリスクとはどういったものなのでしょうか?
住宅ローンのリスクを一言でいうと、返済が長期間にわたることだといえます。

返済が数年ならば、返済の見通しは立てやすいですが、30年や35年という長期の返済となると、死亡や病気はもちろん、倒産、解雇など個人的な就業リスクのほか、物価上昇や増税といった懸念もあります。
長期にわたる返済期間には、何が起こるか分かりません。それが、最大のリスクであると私は考えています。

団信でお得に安心を手に入れよう


先ほど述べたリスクは貯蓄があれば備えることができるかもしれません。
例え世帯主が長期入院しようと、会社が倒産しようと住宅ローンを返し続けることができるでしょう。しかし、そこまでの貯蓄があれば最初から住宅ローンを組んでいませんよね……。

そういった場合に有効なのが「団体信用生命保険」です。通称「団信」と呼ばれ、生命保険の一種です。
保障範囲は住宅ローン額で、住宅ローン返済中に借入人に万が一のことがあった場合、住宅ローン残額分の保険金が支払われるという生命保険だと考えてください。

【例 住宅ローン契約者である父親死亡したときの流れ】



このように、住宅ローンの残高が直接銀行に支払われ、住宅ローンの返済が終了します。
上記の例は「死亡」という、最も代表的な例です。この団信発動時の条件が、近年多様化してきているのです。

団信はバリエーション豊か!

元々は死亡(高度障害を含む)保障という性質であった団信ですが、今では死亡以外にも様々なリスクをカバーしています。いくつか例をご紹介します。

【1】通常団信
死亡・高度障害状態

【2】3大疾病
通常団信に加え、「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」までカバーします

【3】疾病保障の上乗せ
商品ごとですが、病気の場合は「高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎……」など。手足の切断や眼球の消失など、傷害による身体障害を保障するものも

【4】それ以外の保障の上乗せ
介護状態を保障したり、中には病気そのものではなく、病気によって「失業に陥った状態」を保障するものも。

【団信の保障イメージ】


このように、団信にも様々な種類があります。ただし手厚い保障には保険料が発生します。
通常団信であればほぼ無料で付帯できますが、そのほかの保障を上乗せするならば0.2~0.3%程度の保障の上乗せが必要です。
仮に3,000万円を35年で返済する場合、金利が0.2%上乗せされると総返済額は100万円程度変わってきます。

万が一のために保障は欲しいですが保険料額にも注意しましょう。


団信の選び方、ポイントは?

実は、保障範囲が広く、かつ保険料の低額な団信もあります。
金利の低さや手数料の低額化に定評のあるインターネット銀行が、無料の団信のバリエーションを広げてきているのです。
しかし、無料の団信ということで病気になってから団信に認定されるまでに1年間という時間がかかることもあります。対象の病気になった場合に、迅速に団信が発動されるのは有料の団信といえそうです。

例えば、妻は子育てで働きに出るのが難しく、家計を夫が1人で支えている……というようなケースでは保険料が高くとも保障の厚い団信に加入する意義は大きいでしょう。
逆に夫婦共働きで、貯蓄もある程度あるならば団信の必要性は低いかもしれません。

住宅ローン契約者に万が一のことがあったとき、返済がどのくらい苦しくなるかをイメージし、必要であれば保険料を支払ってでもしっかりした団信に加入すべきです。
必要性を見極めて適した保険に加入しましょう。

まとめ 団体信用生命保険で不安を解消するには

「いい団信に加入するならばそれなりの保険料も覚悟した方がいい」ということがいえそうです。
ただし、多少支払い条件が厳しくてもいいということならば、無料の団信も十分に魅力があります。こうなると、保障と支払い保険料を天秤にかけて迷ってしまう人が多いです。


まずは、世帯主が病気になったときの蓄えがどの程度あるのか?そのとき配偶者は働けるのか?などを夫婦で話し合いましょう。