一戸建てを購入する方法はご自身の希望に沿った家を新たに建てる方法「注文住宅」と、完成した住宅を購入する「分譲一戸建て」の、大きく2つがあります。

どちらも同じ「一戸建て」ではありますが、建てる過程が異なります。自身の希望に合った家を手に入れるためには違いをよく知ることが重要です。「注文住宅」と「分譲一戸建て」について特徴の違いやファーストステップについて紹介します。

(最終更新日 2020-8-25)

一戸建てを手に入れる方法

1 注文住宅

親の土地に建てるような場合を除き、通常は土地探しから家づくりが始まります。家を建てる前に土地を購入しなければならないため、最初に土地の取得費用が必要です。

注意したいのは、住宅ローンは建物が完成しないと組めないことです。自己資金がなくとも、土地購入費用の融資を先行して受けることができる「つなぎ融資」を活用することが可能ですが、金融機関によって取り扱いの有無が異なるため必ずしも利用できるわけではありません。注文住宅では資金繰りに注意が必要です。

土地探しや資金繰に加え、設計や部材決定などの手間もかかります。注文住宅は段取りやスケジュール管理が大変かもしれませんが、デザインにこだわったり、間取りを自由に決めたり、家づくりの醍醐味を味わうことができるのが大きな魅力です。

2 分譲一戸建て

完成した家と土地を購入します。完成前の段階で購入することもできますが、設計や間取りが自由になるわけでありません。着工前に購入契約をした場合、クロスの種類や設備の変更等は可能かもしれませんが、設計や間取りは売主が決定します。

注文住宅と比べ、設計や間取りを作り上げる喜びは少ないですが、その分資金繰りがシンプルです。下記のように、代金決済は住宅引き渡しと同時に行うことができるため、注文住宅のように事前に土地を購入する必要はありません。ただし、申込金や着手金など一定の金額は発生します。

【住宅代金決済時に行うこと】

・住宅引き渡し

・住宅ローン締結

・(住宅ローン融資での)代金支払い」成した資金繰りに悩むことはないが場所や間取りが限られる。

 

番外編 中古住宅を購入してリノベーションする方法も

以前は「マイホーム」といえば新築がほとんどを占めましたが、ここ数年は中古住宅を購入する人も増えています。理由の一つとして、リノベーション技術の向上があるでしょう。

価格の抑えられる中古住宅を購入し、自分好みにリノベーションする人が多いようです。リノベーション費用を自身の資金状況に合わせて調整できる点もメリットです。

令和元年度「民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」より、住宅ローン新規貸出額の2018年使途使途別割合を確認すると、中古住宅取得のための住宅ローンが全体の19.2%となっています。
特に2017年から2018年については20%近い割合となっており、中古住宅の存在感が高まっていることを感じます。

中古物件の場合、耐久性や耐震性能に留意する必要がありますが、予算を抑えてマイホームを手に入れたい人は、検討の余地があるでしょう。

国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書(令和元年度)

 

続いて、家を建てるときのメリットや注意点について、「注文住宅」と「分譲一戸建て」に分けて見ていきます。

 

 

注文住宅の家づくり

注文住宅の場合は、家を建てる会社を選択することができます。建設会社の特徴は次の通りです。

選択肢1 大手ハウスメーカー

大手ハウスメーカーのメリットと注意点

大手ハウスメーカーは、ハウスメーカーは全国に支社・支店の営業拠点がある会社です。多くの部材は自社規格に基づき、自社工場で生産します。作業もシステム化されているため、部材・施工の品質が安定しています。
また住宅展示場やモデルハウスがあるため、完成イメージをもって家づくりをすることができます。

注意したいのは、規格化・システム化が進んでいるため家自体が「商品化」している傾向にあることです。建てる家の「型」が複数あり、選択した型に沿って家づくりをするイメージです。
そのため、間取りや設計にこだわりたい場合、「希望に沿う家の型があるか」「規格が対応しているかどうか」などが重要になります。

ハウスメーカーで家を建てるときのファーストステップ

どんな家の型があるのか、各会社のHPをよく確認し、気になったところは資料請求します。一番避けたいのは、いきなり住宅展示場に行くことです。住宅展示場にある家は、展示されるだけあってどれも魅力的な家ばかりです。

「こんな家が建てたい!」
「なんて素敵な家」

・・・と感じてしまい、そのまま契約に……ということも考えられます。
事前情報なしにハウスメーカーを決めてしまうと「地下室や屋根裏部屋が欲しかったけれど、作ってもらうためにはとんでもない価格になる」「レンガの家を建てたかったのに、対応してなかった」など、希望に合わない家になる可能性がでてきます。

自身に合ったハウスメーカーを探すのは事前の情報収入がカギです。もしも住宅展示場に行くときは、初回はハウスメーカーの特徴や型を見極めることに専念するようにしましょう。

 

選択肢2 地域の建設会社や工務店

地域の建設会社や工務店のメリットと注意点

地元の建設会社や工務店の中には、少人数で年間数棟を立てている小規模な工務店から、複数の県にまたがって支店を構えているような比較的大規模な建設会社まで幅広いです。それらをここでは「建設会社」と呼んでいきます。

建設会社によって差はありますが、次のようなメリットがあります。

・完全オーダーメイドで、間取りや設計にこだわることができる

・広告や住宅展示場維持など、建設以外のコストがない分、建設費用を抑えることができる

※比較的大規模な建設会社の場合、当てはまらないこともあります

完全オーダーメイドである点はメリットですが、個々の建設会社ごとに施工技術に差があるかもしれません。住宅展示場はない会社が一般的ですので、施工実績をよく確認したいです。

地元の建設会社や工務店で家を建てるときのファーストステップ

地元の建設会社は規模に幅があるだけでなく、得意分野や施工にかかる期間・アフターフォローの内容なども様々です。そのため事前にHPで強みや特徴を確認しておきたいです。

地元の建設会社を探す際に注意したいのは、会社を探しにくいことです。例えばホームページで「地名×建設会社」で検索してHPを探す場合、いい会社が検索できず埋もれてしまっているかもしれません。
検索サイトの2ページ目、3ページ目まで目を通す、資料請求サイトを活用するなどしましょう。

なお、地元の会社ですので、近くに家を建てた人がいるかもしれません。実際に建てた人から感想を聞ければな有力な判断材料になるでしょう。

市区町村を入力すると、地域に沿ったハウスメーカーや工務店が検索できる【持ち家計画 】なら、複数の建設会社の資料を一度に請求することができます。
意中の建設会社がある場合は不要ですが、建設会社探しに迷っているときは家づくりの参考材料として活用してみてましょう。

 

分譲一戸建ての家づくり

分譲一戸建ての場合、基本的には完成した建物を購入します。そのため、建設会社を選ぶ過程はありません。とはいえ既述のように、ハウスメーカーや工務店によって特徴が異なりますので、自身の家がどのような強みを持っているのか、部材や建材について知っておくといいです。

特に外壁材や屋根材については、一般的には10~15年程度のスパンでメンテナンスが必要です。将来自身で塗装工事を行うときのために、材質や耐久性をよく確認しておきます。
分譲一戸建ては建設過程が見えないため、点検の有無や保証期間などのアフターフォローも事前に確認しておくといいでしょう。

家の価格が早くから分かるメリットを生かそう

注文住宅は設計変更や部材変更で価格が変わる可能性がありますが、分譲一戸建ての場合、契約時に「いくらで家を買うか」が明確です。このメリットを生かすためにも、早くから返済計画を立てましょう。

返済計画で留意すること

・住宅ローンの借入額(頭金の額)

・金融機関選び

・返済期間や金利選択

・団体信用生命保険の内容

 

団体信用生命保険を手厚いものにする場合は、住宅ローン契約者の生命保険や医療保険についても見直してみましょう。さらに、住宅の火災保険についても自身で選ぶと、保険全般の費用を把握することができます。

生命保険や医療保険については担当者に聞いたり、保険を見直す窓口等に訪れたり方法があります。しかし火災保険はこれから家を建てよう・購入しようとしている方にはあまりなじみがないでしょう。

一度の入力で複数の保険会社から火災保険の見積もりを取ることができる【インズウェブ 】もあります。
複数の会社の見積もりがとれますが、必ずしも契約しなければならないわけではありません。
不動産会社で提案される火災保険で満足している場合は他社の見積もりをとる必要性は低いですが、「不動産販売会社から提案された火災保険と他の火災保険との比較検討がしたい」といった場合には有効です。

 

 

家づくりのファーストステップは、夢と希望をふくらませること

 

土地探しから始めるために引き渡しまでに時間がかかりますが、4こだわりのある家が建てたいなら注文住宅が適しています。逆に分譲一戸建ては、手間をかけずに一戸建てを購入することができますが、間取りや外観はベーシックな家になりそうです。
どちらもメリットデメリットがありますので、まずは自分自身と家族で理想の家について話し合いましょう。

無料で家購入の相談窓口を設けている大手不動産もあります。相談に行くと、土地探しや建設会社探しついてもアドバイスを受けることができるため、気になっている人も多いでしょう。
活用の余地はありますが、家づくりの方向性や予算が白紙の状態ですと、具体的、かつ有効なアドバイスを受けにくいでしょう。そのため、自身の方向性が定まってから申込することをおすすめします。最初に相談すべきは自分自身と家族、と考えましょう。