ライフプランを端的に言うと、お金に関する人生設計となります。お金を軸にした人生設計と聞くと、無機的な印象を持つ方もいるかもしれませんが、生きていくためにはお金が必要であることは事実です。そのためライフプランを、ご自身の希望を叶えるための「人生の地図」と考えるといいでしょう。希望を叶えるためにライフプランどう活用するべきか、紹介します。

(最終更新日2020-5-31)

1ライフプランは人生の地図

ライフプランは退職や老後の生活についても考えるもので、「生涯人生設計」とも呼ばれます。つまり、長い人生を俯瞰することで、一生涯のお金を把握するのです。

将来のお金を把握する簡単な方法は、今後発生が見込まれるイベントの費用を確認することです。家族のいる方であれば「〇年後は子どもの小学校入学」「〇年後は結婚20周年なので夫婦で旅行を」など、希望するイベントとその費用を見込んでいきます。なお、発生するイベントを「ライフイベント」と呼びます。

ファイナンシャルプランナや住宅ローンアドバイザーなど、プロの作成するライフプランは、毎年の収入と支出の差額を厳密に計算します。収入の増減、生活の増加なども加味しますが、ご自身で作成する場合は、希望するライフイベントの費用を確認し「準備できそうかどうか」を考えていけばいいでしょう。

いくらライフプランを作っても、想定外のことはいつでも起こる可能性があります。例えば「思いがけず、2人目の子どもを授かった」「パート勤務の予定が、正社員に登用された」といった嬉しい誤算もあれば、ボーナスカットや雇止めといった深刻な誤算もあります。

ここでお伝えしたいのは、人生は思い通りにならないからこそ、人生の地図が大事だという点です。人生の地図があれば、予定が狂ったときの軌道修正もしやすいはずです。明日のことでさえ確かではないからこそ、未来のことを考えてみませんか。

2 人生を豊かにするイベントの費用はいくら?ライフプランのポイント

精密なライフプランでなくとも十分に役立ちます。ライフプランのポイントは次の2つです。

ライフプランのポイント1 ライフイベントと費用を把握

希望するライフイベントの費用を確認することで不足の有無、不足数場合はその額を知っておくことが大切です。主なライフイベントと費用の目安は次の通りです。

■出産費用 約50万円

■高校までの教育費

すべて公立の場合 約635万円

高校のみ私立の場合 約788万円

■大学費用

入学金 約25万円

授業料 約90万円

■住宅購入費

マンション 約4,437万円

建売住宅約 3,442万円

■介護費用 月額 約17万円

(参照)
文部科学省「子供の学費調査(平成30年度)(PDF)
文部科学省「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
住宅金融支援機構 「2018年度フラット35利用者調査(PDF)
厚生労働省「平成29年度介護給付費等実態調査の概要」など

上記のような費用を踏まえ、希望するライフイベントを実行することができるかどうか考えてみます。住宅購入時は住宅ローンを組むのが一般的ですので、実行の可否を考えるのが難しいですが、頭金と諸経費が用意できるかどうかで判断しましょう。頭金と諸経費は購入予定額の1~2割が目安です。

☆住宅ローンについては「(リンク準備中)」をご覧ください。

ライフプランのポイント2 費用が不足する場合は早めの準備で乗り切る

ライフイベントの費用が不足しそうな場合の対策は、次のようなものです。

  • 収入の増加や節約など、収支を改善する
  • 必要額を逆算してコツコツ積み立てる
  • イベントにかける費用の修正

ライフイベントの費用が不足すると分かるとがっかりしてしまうかもしれませんが、事前にイベント費用が不足することが分かれば準備をすることができます。慌てず対策を練っていきましょう。

なお「イベントにかける費用の修正」とはどんなことでしょう。例えば住宅購入なら購入エリアを見直ししたり、中古物件も視野に入れたりして住宅の価格帯を抑えることです。
受験費用であれば、高額の有名進学塾に通うのではなく、リーズナブルな価格の動画配信で学ぶといった方法もあります。

場合によっては、ライフイベントそのものの必要性を見直してみてもいいでしょう。「気乗りしないけれど、両親が希望するので大規模な結婚式をする」といったケースでは、それだけの費用をかける価値があるのか再考しましょう。

3 老後資金についてもお忘れなく

住宅購入費や、教育費、子どもの結婚式などについては考えても、ご自身の老後資金を忘れているケースがあるようです。
老後資金がいくら必要かは、定年時期や退職金の時期によって違うので必要な金額は決定しにくいですが、ある程度まとまった金額は欲しいところです。

注意すべきは、収入が減ると予想される定年後に住宅ローンや教育費の支出が残るかどうかです。定年後も大きな出費が続くようなら、必要な費用を準備して備えなければなりません。

今後のライフイベントと費用を確認するだけでも立派なライフプランです。それも難しい場合は日本FP協会の「ライフプラン診断」を試してみてください。
9つの質問に答えると、将来の収支や貯蓄の額がグラフで表示される優れものです。
日本FP協会の「ライフプラン診断」→https://www.jafp.or.jp/know/lifeplan/simulation/

気軽にライフプランを作ってみよう

ライフイベントの費用を具体的に知るだけで、将来の見通しをつけることができます。まずは思い浮かぶものからトライしてみましょう。

もしも、より高性能なライフプランを作成したい場合は、有料でも専門家に頼むのがいいでしょう。ただし、専門家の背得意分野は個々で違います。
「家計(保険や住宅ローン)」「(金融)資産運用」「不動産投資」など、幅広い分野の専門家がいるのです。

事前に、ご自身の不安要素を解決できる専門家であるか、見極めたうえで利用しましょう。プロに頼む場合も、一回はご自身でライフイベントの確認をします。
不安要素を把握したうえで相談することで、より的確なアドバイスを受けられる可能性が高いからです。