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「家計の無駄を省きたい」といった理由で保険の見直しを考える方は多いです。ただし、保険を見直すことがそのまま保険料の削減につながるとは限りません。
結婚や子どもの誕生などにより、保険料が増えることも考えられます。保険を見直すさいは保険の目的と役割を知って、かかった費用に見合った効果を得られるかどうかに着目しましょう。

(最終更新日 2020-5-31)

1 生命保険の基本は3つ

生命保険は契約者が死亡した場合に、家族、もしくは家族に準ずる人へお金を残すための保険で、大きく3つの種類があります。

定期保険

保険期間が決まっている生命保険です。保険期間内に死亡した場合は所定の死亡保険金が受け取れますが、受満期保険金や解約返戻金はありません。いわゆる掛け捨て保険となりますが、保険料水準は低いです。保険料を抑えつつ大きな保障を得たい方に向いています。

終身保険

死亡したときに所定の死亡保険金が受け取れます。定期保険との違いは、保険期間が一生涯であることと、解約返戻金があることです。解約返戻金とは、保険を解約するさい契約者に払い戻される金額のことです。加入してから相当期間が経過すると、払込保険料以上の解約返戻金が受け取れるため、貯蓄機能も備えています。

保険料水準は高くなりますが、一生涯の保障を得たい方、貯蓄も同時にしたい方などに向いています。

収入保障保険

保険期間中に死亡した場合の死亡保険金を、年金形式で受け取ることができます。多くは掛け捨て型となっていて、保険期間が終了時に生存していると受け取れる保険金はありません。しかし、死亡時期に関係なく契約時に定めた金額を年金形式で受け取れる保険もあります。

保険金を一括で受け取るのではなく、給料のように個別に受け取りたい方に向いています。

収入保障保険の掛け捨て型は保険料水準が低めですが、受け取り回数や毎回の受取額などによって保険料は変わります。内容をよく確認してから契約しましょう。

2 医療保険

病気やケガで入院した場合や、所定の手術を受けたときに給付金が受け取れるものです。病気やケガは、休業や失業のリスクがあります。そういったリスクに対し、世帯主としては家族の生活を、単身者としては自分自身の生活を守ることができます。

医療保険の一般的な分類や保障は次のとおりです。医療保険は保障内容がさまざまですし、保険期間も短期の物から一生涯のものまで幅広いです。保険期間と保障内容をよく確認しましょう。

医療保険タイプ

保険期間が一生涯続く「終身型」と、一定の期間のみの「定期型」があります。定期型は、年齢で区切る場合と、10年や15年といった期間で区切る場合があります。後者の定期型は契約者の年齢が80~90歳程度まで更新可能なものが多いです。更新型の保険料は年齢(更新)とともに上がる点に注意します。

保障

入院日数に入院日額を乗じた額が給付されるのが一般的です。入院日額は10,000円や15,000円など任意で設定できます。入院初日が適用外となる保険もあれば、半日入院でも適用される保険もあります。

成人病(生活習慣病)、女性疾病入院特約、がん入院特約、先進医療特約など、特定の病気や治療に特化した特約を付帯できるものも多いです。また、「がん保険」のように特定の病気に対応する保険もあります。

手術に対しては給付の対象になるものとならないものに分かれます。対象となる場合の給付金額は、「入院日額の10倍、20倍、40倍」といったように決まります。

実費型医療保険

主流は入院日数や通院日数などで定額の給付金が受け取れるタイプですが、近年は実費が受け取れる医療保険も登場しています。入院中にかかった医療費(自己負担分)がそのまま給付金となるのです。特約で差額ベッド代や病院の食事代を負担させる保険もあります。実質的な家計負担を重視する方に向いています。

3公的な保険も

民間の生命保険と医療保険の加入や見直しを考えるなら、公的制度について知っておくべきです。生命保険、医療保険はともに公的な制度が整っているため、公的制度で足りない部分を補うイメージで加入することをおすすめします。

世帯主が死亡した時 遺族年金

国民年金または厚生年金保険に加入していた方が亡くなったときに、その方に生計を維持されていた配偶者や子供(遺族)が受けることができる年金です。亡くなった方が国民年金加入者であれば「国民遺族年金」が、厚生年金加入者であれば「厚生遺族年金」が受け取れます。
どちらも受給要件があり、ふたつのうちでは国民遺族年金の方が、要件は厳しい傾向です。

国民遺族年金の年金額は次の通りです。

  • 781,700円+子の加算

【子の加算】
第1子・第2子 各 224,900円
第3子以降 各 75,000円

遺族国民年金は「子どものいる配偶者」が対象となっており、遺族厚生年金はそれ以外の方も受給できる余地はありますが、やはり「子どものいる配偶者」が手厚い傾向です。小さい子どもがいる世帯には心強い制度です。

(参照)
日本年金機構「遺族年金

病気の時1 高額療養費制度高額療養費制度

1日から月末までの一月の医療費が上限額を超えた場合、その超えた額について還付を受けることができる制度です。上限額は年収や年齢によって違います。例として、69歳未満で年収が約370万~770万円の方であれば、上限は約8万円上限です。医療費が高額になることがあらかじめわかっている入院や手術の場合は、「限度額適用認定証」を用意しておけば、清算時に窓口で支払う額が上限額までとなります。

(参照)
厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ

病気の時2 傷病手当

会社の健康保険に加入している方が対象です。業務外の病気やケガによって仕事をすることができない場合に、最長1年半受け取ることができる給付(手当)となります。給付額がおおむね1年間の平均給与の3分の2※です。ただし休業中、会社から給料が出ているときは調整があります。また、自営業の方は傷病手当はありませんのでご注意ください。

※正しくは(給付開始日以前の継続した12カ月間の各月の標準報酬月額を平均した額)÷30日×3分の2

(参照) 全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき

4 その他 家計と関わりが強い保険

生命保険と医療保険以外にも多くの保険があります。家計との関係が深い保険をいくつかピックアップして簡単にご紹介します。

個人年金保険

自分で加入し保険料を支払っていく「私的年金」です。契約時に受取時期や期間に基づいて、年金形式または一時金として保険金を受け取ることができます。

学資保険

子どもの教育費に備える保険で、大学に入学する時期に満期保険金を受け取るのが一般的です。小学校や中学校の入学時など、より早い時期に「祝金」を受け取れる保険もありますが、遅い時期に一括して受け取りするほうが、保険の利回りは高いです。

介護保険

寝たきりや認知症といった「介護」に備える保険です。公的介護保険で賄いきれない部分をカバーすることできます。受取額や受給要件は保険ごとに違うので、加入者とその家族双方が内容を理解することが大切です。

ここでは記載しませんが、損害保険もあります。自動車保険や火災保険などが損害保険となります。損害保険については違う記事でご紹介します。

まとめ 目的と役割に合った保険を選ぼう

生命保険であれば、何のための保障なのか、貯蓄性を重視するかなどによって適した保険が変わってきます。医療保険については、公的な保険を知り、民間保険で補いたいのがどこなのかを確認することが大切です。
保険選びに迷ったら、目的と役割を明確にすることからはじめましょう。そうすれば、必要な保険はおのずと絞れてきます。きっとご自身に適した保険が見つかるでしょう。

仮に無料の保険相談を利用する際も、目的と役割を把握しておくことで、おすすめされた保険の良し悪しを見極めやすくなるはずです。プロの意見を聞く時こそ、事前知識を仕入れておきましょう。

参照